所得が増えるイラスト

「自分で経済をアップグレードしてみんなの所得を増やせるプロジェクト」

— ジブ経プロジェクト —

何を目指すの?

新しい情報技術を使って、広がりすぎた経済格差を減らし、みんなの収入を増やします。

自由な社会では収入の差は避けられませんが、いまの格差は大きすぎて、生活が苦しく、競争も過酷です。犯罪や戦争が増えています。

国や行政にできることは限られています。SNSでは分断を煽られます。

「誰でも普通に働けば、安心して普通の生活や子育てができる。頑張れば家や車を持てて、ゆとりある生活ができる。」

このプロジェクトは、リクエストランド技術を使って、日々の小さな工夫を積み重ね、経済をアップグレードします。格差が縮まり、過度に競争をしなくてよい「繁栄する経済」——人類の夢——を育てます。

特定の政治的立場やベーシックインカムとは無関係です。個別の貧困支援ではなく、経済全体の根本的なアップグレードを目指します。

このごろ幸運がありましたか? そうでないなら、理由はこうです。

仕事でも、進学でも、恋愛でも、偶然の出会いや幸運が大切です。でもこの頃、そんな幸運が減っていると感じませんか?

いま私たちは、ネットで非常に多くの情報を得て行動します。その情報は、あらかじめソートされてサーバー上のデータベースに格納されています。

ソートとは、価格順や評価順、成績順などでデータを並べておくことです。これはサーバーが素早く表示するための、技術的な都合です。

その秩序だったデータによって、私たちの行動は損得づくでマッチングされ、偶然や幸運の入り込む余地が少なくなっています。結果として、収入の格差も固定化されがちです。

つまり、偶然の出会いや予期せぬ発見といった「運を司る自然の摂理」が働く余地が少なくなってきているのです。

では、どうすればよいのでしょうか? 情報技術の仕組みに問題があるなら、それを改善し、その上で過大な格差をどうやって解決するかが問われています。

どうやるの?

Distribute Income Directly Yourself, DIDY.

何かを買うときに、ランキングやレビューの上位にないお店や商品からも、できれば近くのお店も含めて、自分に一番合うものを探して、より多くの販売者に収入の機会を与えることと、

経営者も社員の給料を増やし、地域と経済全体の活性化による収益拡大を目指すこと、だけです。

参加者は各地域にコミュニティを作り、初心者へのレクチャー、営業での利用事例の情報交換やお茶会をして、友人を作ります。

リクエストランドを使う人が増えるほど、収入の機会がより広く分配されて、あなたの収入も増えるでしょう。

誰がやっているの?

誰でも歓迎です。リクエストランドを使うだけです。

産業技術総合研究所・筑波大学発の社会的スタートアップのピース・アンド・パッションが、世界中のすべてのリクエストランドのユーザーと協力者と共にこのプロジェクトを進めています。

いつ?

「“後で”とお化けは出たことがない」 🤗

過大な格差を減らす仕組みH-Marketモデルの概要(仮説)

ランキングの下位に宝物がある図

何が問題か?

何かを買う時、商品もお店もとても多いです。探しきれません。つい検索の上位や、おすすめ、ランキングの上位から買ってしまいます。

この図の中の、グラフの線は、グーグル検索の結果がどのようにクリックされているかを示しています(Advanced Web Ranking CTR)。

検索順位の1位から4位くらいまでの企業に極端にアクセスが集中し、6位以下は3%以下のクリック率しかありません。SNSや広告に費用をかけられる会社は検索順位やランキングの上位に上がるため、注文が増え、ブランド力が高まります。高く売れて、ますます有利になります。

特にネット広告は、最高額を入札した会社が広告を出す仕組みなので、「強いものがますます強くなる」傾向があります。各種のランキング、「おすすめ」、AI検索の場合も、大多数が言っていることを繰り返すことが動作原理なので、人気商品の露出が高くなります。

一方で、大部分の販売者は(あなたの会社も含めて!?)、良い商品を開発してもなかなか注目してもらえません。売値を下げざるを得ず、不利な状況です。日本の企業のほとんどを占める地域の中小企業は、従業員の給料を上げる余力がありません。

格差には多くの要因がありますが、これが近年、急速に格差が広がっている大きな原因であると私たちは考えています。

自由な社会で収入の差をなくすのは無理ですが、国が行っている所得の再分配は十分ではなく非効率であることは否めません。

私たちは、今、格差の拡大を抑えて、みんなの収入が増える方向へ経済をアップグレードしたい。でも、どうやって?

幸運な出会いを広げる

その基本的な方針(「ディディ」と言います。Distribute Income Directly Yourself)は、シンプルで当たり前のことで、ランキング上位以外の企業も含めて、購入者と販売企業の出会いの機会を広げることです。これはそのような企業の収益を増やすので、従業員の給料を上げる余地が生まれます。

地域企業の経営者にとっては、給料を上げて人々の購買力が高まれば、地域の景気が良くなり、結果的に自社の利益も成長します。これは「乗数効果」によって好循環が続きます。

そのためには、できるだけ地域内で購入・販売ができる仕組みが必要です。

「聞いて買う」リクエストは、地図上でリクエストを送ることで地域の売買とCO2排出の削減を促進する機能です。ユーザーは欲しいものがあるか、指定した地域の店や企業に一括して聞くことができます。(ランキング上位以外も含めて)販売者はリクエストを読み、「うちは、ぴったりの商品やサービスを提供できる」と思えば、相談に乗って提案をします。

購入者はリクエストを書く際に、何社から提案を受けたいかを指定できます(最大4社まで)。多様な販売者と出会う機会を広げるため、その指定の数を超える販売者からエントリーがあった場合は、提案を許可される販売者がランダムに選ばれます。

販売者は、リクエストランドの運営費を支援する目的で、任意の額(0円以上)のエントリー手数料を支払うことができます。これにより、選ばれる確率がいくらか高くなります。たとえリップクリーム1本でも、高額なビルの取引でも、適切と思う金額でかまいません。入札額の高い企業だけが広告を出せるネット広告とは異なり、この仕組みでは毎回ランダムに応分の期待値があるため、小さな企業にもチャンスがあります。また、需要の動向を知る手がかりにもなります。

リクエストランドは、ユーザーが受けた価値に応じて公正な対価が支払われることで、持続的に運営・成長できます。

安く買えて、売り上げも増える

自分で調べて買う時に使う「バンバンボード」では、カードを並べ変えながら、じっくり比べられるので、ランキングの下側も含めて、今までよりたくさんの販売者や商品から自分に合う商品を効率よく調査できます。

一般的に、ランキング上位にない製品は競争力を得るためにより低い価格設定にしていますから、購入者にとっては、安くて良い「隠れた宝物」を見つける機会となります。

リクエストもバンバンボードも、買う人は良いものを安く買えて、多くの販売者はもっと安くしなくても売り上げが増えて、従業員の給料も上がると見込まれます。また、公平性が増して競争が緩和されることが期待されます。

ダブルループを回す

私たちは、中小企業を中心としたランキング下位の生産性を向上することにより、ふたつのループを作ります。一つは、労働者の賃金が増えて消費が増加し、地域でお金が回るようになる小さなループ。もう一つは、幸せな結婚や出産が増えて地域が活性化し、ランキング上位の企業も含む地域全体でお金が回る大きなループです。

私たちは誰でも、自分でこのダブルループをグルグルと回して、だんだんと上昇させることができます。ランキング下位も上位も豊かになります。

国や自治体の再配分には限界があります。自分たちの力で収入を増やし、みんなが豊かに暮らせる次の時代を作りましょう!

新技術 H-Market modelとは

世界の国の間の経済格差の問題には、私たちピース・アンド・パッションが開発しているランチョを使います。ランチョは各国の物価水準に合っている、世界共通の価値基準です。

職種間の賃金格差

例えば、保育の仕事とソフトウェア開発者とでは賃金の水準が違います。どの仕事でも、「自分の仕事を愛しているが、賃金が低い」というのは大問題です。

賃金水準が決まる仕組みは非常に複雑です。基本的にはその職種に就きたい(就ける)人の数と求人の数の比で決まりますから、差があります。これまでは、競争を加速すれば生産性が上がる、流動性を高めれば賃金が上がるという期待がありましたが、生活に支障が出るくらい格差が大きくなり、社会も不安定化してしまいました。

過度な競争によって離職が多いので、本人にとっても企業にとっても負担が大きく、経済全体の効率が損なわれています。底上げをして、格差を縮める方法を見出す必要があります。

このような職種ごとの賃金の違いは上記の仕組みでは直接解消しませんが、期待できそうなことはあります。

「経済は期待で動く」といい、心理的な面が大きく影響します。特に影響が大きいのは将来への不安です。

このプロジェクトが十分に普及して、ランキング上位にない中小企業や地方の企業でも受注機会が増えるとします。受注の競争が緩和され、多くの企業で業績が安定し、賃金を増やせるようになります。すると、生活の不安が軽減され、「もっと賃金の高い職種に就かなければ」という心理的な圧力は和らぎます。子供の教育への過度なプレッシャーが減ることや、税収が増えて教育や介護などの政策的な賃金が上がることを望む人も多いでしょう。

また、将来の不安が小さくなると、企業に対して短期的な成果を求める個人の株主の圧力も弱まり、人材を高給で確保する必要性が減っていきます。企業は長期的な視点でイノベーションに投資できるようになります。

雇用が安定していて将来への不安が小さいと、「今お金を使っても大丈夫」と住宅の購入やレジャーの消費が活発になります。その結果、経済活動が安定的に発展しやすくなり、消費の急減が起こりにくくなるため、景気変動の平準化にも寄与します。

企業にとっては、景気動向がいくらかでも平準化し、仕事に慣れた人が長く勤めてくれることや、柔軟に能力を高め続けてくれることは大きなメリットです。これらは結果として、職種間の賃金格差を縮小させる方向に働くと期待されます。

最も重要なことは、自分の利益だけを追求して競争するやり方では、将来への不安から逃れられないことに気づき、自分自身の手で次の経済の仕組みを作り出すことです。

これまでには、「規制を取り払い市場に任せればうまくいく」という考え方と、「個々人が合理的に自分の利益を追求しても、社会全体にとっては望ましくない結果になることもある」という考え方があり、後者に基づいて政府が税金を使って景気を下支えする政策がとられてきました。しかし、その結果として国の借金や税金の負担が重くなるという問題があり、別の方法が求められています。

H-Marketモデルに基づくこのプロジェクトは、情報技術の支援によって私たちが自らの工夫によって収入機会を分散させることで、政府よりも効率的に経済の偏りを是正し、税金の負担も軽減できるのではないかという挑戦です。国の政策を補完することができ、税金は、より直接的な貧困対策や再分配に集中して使うことができるようになります。

ChatGPTのような生成AIはネット上の多くの人の考えを学習して、合理的な推論をします。メジャーな16種類の生成AIにこう聞いてみました。

「君が人間で家族を持って長く暮らすとして、競争が厳しくて職種ごとの賃金の差が大きい社会と、競争が緩やかで賃金の差が小さい社会、どちらで働きたい?」

結果は、全員が「競争が緩やかで賃金の差が小さい社会」でした。高い収入を得るためにリスクをとって果てしない競争をすることよりも、雇用の不安が少なく安心して暮らせることを重視する傾向がありました。

給料が上がっていても、それ以上に物価が上がっていれば生活は苦しくなります。物価を調整する技術についてはH-Market モデルの説明を見てください。

勉強すればよくなる? 企業努力すればいい?

YYY

しっかり勉強はしてほしい。

どんどん広がる収入の格差の問題に対して、政府も地方行政も、多くのNPOも努力をしています。例えば、教育の向上です。

例えば韓国では、格差からの唯一の出口と言われる、大学への進学率が大幅に上がって、75%になりました。生活も国も豊かになりました。

しかし、教育はある人の社会階層(ランキング)を上げる努力なので、上がる人がいれば、下がる人も出てしまい、ゼロサムゲームです。非常に厳しい受験の競争に勝つためは、大きな教育費の負担が必要です。女性1人が産む子供の数である出生率は0.75に下がり(2024年)、世界最低水準です。教育費の借金で、また格差が広がります。単に教育をすればいいいというものでもありません。

給料を出す立場の企業は、検索順位(ランキング)を上げるSEO、レビュー数の確保、ソーシャルメディアでの露出など大変な努力をしています。これらはランキング経済でゼロサムゲームなので、競争はますます厳しくなっています。そこで耐えきれず、精神を病んでしまった人が、周りにいるのではないでしょうか。

毎日の勉強も、NPOの努力も、企業の努力も必要で大切です。しかし、そこで頑張っている人は誰でも思います。「ますますひどくなる。壊れている経済システムを根本から変えないとダメなんじゃないか? 」。

このプロジェクトは、技術で手助けをして、何かを買うときに多くの販売者に収入の機会を分配できるようにして、お金の巡りをよくしようとするものです。もちろん、これは底上げの手段一つであって、問題を全て解決するわけではありません。いろいろな対策が必要です。

AIもインターネットも、自由市場も資本主義も私たちの経済を発展させた。しかし、広がる格差が不安と分断を生み、テロや戦争の時代になってしまった。

「自分で経済をアップグレードしてみんなの所得を増やせるプロジェクト」は、そういうディストピアから復活する道だ。10年以上、日本の小さな学生アパートで2人の男が作り続けてきたこれは、不安を抱える私たちが、自らの手で切り開く未来への道なのだ。

宮崎駿や多くのクリエーターが描く、ディストピアからの再生やユートピア。その背景にある「テクノロジーと人間の調和」や、「人の心を失わずに生きる暮らし」という価値観と、経済の発展を人の手でつなぐのが、このプロジェクトと言えるかもしれない。

私たちの経済をアップデートしよう。自分自身で、すべての人のために。

多くの人がよい収入を得る機会を増やす。中間所得層を厚くし、社会を安定させ、長く続く成長を目指す。これは繁栄する経済への王道だ。

平野 聡

プロジェクトの目標︎

行きすぎた経済格差を減らして地域の活性化をめざす新技術リクエストランドを使って、こういう目標を目指すプロジェクトです。ユーザー登録をして、次の時代を作りましょう!

  1. みんなの収入を増やし、深刻な格差を解消する。地域経済の好循環を生む。
  2. 普通に働けば普通の生活や子育てができる。頑張れば家も車も持てるし、生活にゆとりがある。
  3. 安心して暮らせて、過度な競争がない次の経済にアップグレードする。子供や孫の世代に、今より少しでも良い世の中を渡す。